獣の奏者エリン

お正月に妹に進められて
再放送していて一気にみたアニメ。
獣の奏者エリン
http://www3.nhk.or.jp/anime/erin/
とてもよくできていて、
面白い。音楽もよいかんじ。


エリンが動物や人とかかわりながら
成長していく話。エリンも好奇心旺盛で
元気、まわりの人たちもやさしくエリン
を支えてくれる人が多い、


でも、ストーリーは、暗いひたすら暗い..。
(主人公の指や耳を世話している
動物に食いちぎられるなど表現まできっちりしている..。)


目の前の動物を助けるためだけに見つけた技術が
実は社会の規範をひっくり返す技術
だったため色々な問題にまきこまれていく。



妹によるあらすじは、

1. 闘蛇の生態。
2. ミツバチの生態。
3. 王獣の生態。

だそうです。ほとんど動物の生態の話だね。



http://mitesora.dtiblog.com/blog-entry-77.html
より引用です。
「23カザルムの誓い」の一部

教導師一同。「食事ひとつとっても、私達は、幼獣が王獣舎の外にいる間に、 餌を置いているのよ」「それに、雨の日など王獣を外に出せない場合は、音無し笛を吹いて 硬直している間に餌を置いていますからね」「自分がいない間に餌が置かれていたり、硬直 している間に目の前に餌が現れる。幼獣が私達を、餌をくれる母親だと認識する訳がないわ」 だが、普段の餌のやり方は王獣規範に示されている通りの方法。それを守り、伝えていくこと が、教導師の務めでもある。ただし、教導師が一度として、王獣と親密なふれあいをしていない ことも事実。王獣を何十年と世話し、その死を見取ってきたというのに…。王獣規範を 知らなかったエリンは、犬や馬とつきあうような気持ちでリランの世話をした。その結果、 この世で初めて王獣との絆をつくることに成功してしまった。真王陛下にだけ従うはずの王獣 を、別の誰かが従わせることが出来ると知れれば、エリンを特別な力を持つ者として、 利用する者が現れるだろう。それを考えると、エサルは恐ろしくてたまらなくなるのだった。 「…もう一度、尋ねます。あなた方は、リランとエリンの間に起こったことを、王宮に報告  すべきだと思いますか?」 静寂が部屋を包む…。 エサルの部屋に呼ばれたエリン。昼の間、教導師たちとエリンのことについて色々な話をした ことをエサルは伝える。何の話だったのか尋ねるエリン。「…よく聞きなさい。この国は、大公軍 が闘蛇を使って、隣国からの侵略から身を守っているからこそ、平和でいられるのです。 分かるわね?」「はい」「そして王獣は、闘蛇を喰らう唯一の存在」「はっ!?」「あなたがその 王獣を意のままに操ることが出来るようになってしまったら、力を欲する者たちにとって、 政治的な利用価値のある存在になってしまう」 全身を身震いさせるエリン。「…くだらない」 「くだらない?」「王獣が闘蛇を襲うのは、それが本来の姿だからです。それを戦いの道具に するなんて、考えたくもありません。そんなことにリランを巻き込みたくない。私はリランを、 野生の王獣と同じように育ててあげたいだけなんです。だから私は、(立ち上がるエリン) 特需水を飲ませたくないし、音無し笛で硬直させるようなことは、絶対に、しません!!!」

1.
ttp://www.megavideo.com/?v=AVM1IDYQ
23.
ttp://www.megavideo.com/?v=IECQ7J02



現実でも、少しエリンとはニュアンスが違うがコンピュータの父のチューリングが優れた技術を持ったために、社会に翻弄された人として有名だ(エリンは軍事を目的の技術開発ではないが、チューリングはもとから軍事目的の開発というので少し違うが。)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/アラン・チューリング
エニグマ暗号を解読できたため戦争に翻弄された。大戦中、暗号解読は軍事機密のため自分が何をやっているか家族にも誰にもいえない。大戦後になっても、それもエニグマ暗号は解読されたことを秘密にされ、アフリカ諸国に「絶対破られない暗号」とういう触れ込みで配られ、それを用いて通信させ、アフリカ諸国の通信を傍受した。そのためチューリングは戦後も戦中になにをしたかを話せなかった。その後、チューリングは同性愛の罪やスパイ容疑をかけたれたりしたのち、42歳で自殺による亡くなる。


他にも、NHK教育で昔やっていた「科学タイムトンネル」という番組のロケット技術者の話で同じようなことがあったような。


科学は「王様は裸だ」という力がある。
普段は、裸であることは巧妙に慣習や掟などで隠されているが(例えば、古代インドとバラモン教カースト制度の関係。)、その掟を知らない、もしくは、他の目的のために偶然「王様が裸」であることを発見してしまう人がいる。


それがわかったときその人はどうなるのか?
また、社会はどう変わるのか?

こういうのを考えさせるのもこのアニメの一つの要素だと思う。


このアニメでは、みんな矛盾をかかえつつ、もしくは矛盾にきづきながら、悩みながら
、それでも進んでいく。